松果体は脳の器官の一つですが、ヨガやスピリチュアルにて、しばしば登場する言葉です。
その名の通り松の実に似た形をしており、豆程度のサイズのとても小さなもので、
場所も脳の奥深くにあるという、脳内では到底目立っているようなものではありません。

ですがこの松果体は、科学的にも霊的な観点からも、
自律神経の機能を大きく左右している器官であることが分かっているのです。

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松果体の働きはホルモンの一種、メラトニンを分泌することです。
このメラトニンは人間の体内時計を調節する働きがあり、
起きていて活動的な時は分泌量が低下しており、
寝ている時、リラックスしている時は多く分泌されます。
(光を浴びるとメラトニンの分泌は下がり、暗くなると増えます。)

この、メラトニンの分泌機能が、松果体の機能の異常によりうまくいかなくなると、
不眠や過眠などの睡眠障害を起こすようになったり、
疲れが取れにくくなって自律神経の乱れにつながって
精神的な不調や身体全体の諸々の異常を招くようになるのです。

またメラトニンは生殖作用の促進や抑制にも影響を及ぼす為、月経不順や不妊の改善の鍵を握るホルモンでもあったりします。
そのため生理不順はもちろん、不妊に悩まれている方にも、自律神経の乱れが起きているケースは多いのです。

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松果体は自律神経のうちの交感神経と副交感神経、両方の神経の支配を受けています。
自律神経の支配によって、松果体のリズムは作り出されています。

そのため、自律神経に乱れが起こると松果体の機能も異常となり、
メラトニンの分泌も不安定なものとなりますし、
交感・副交感神経の神経節もそれぞれ上頚・耳と、松果体と比較的近いところにあるため、
松果体の働きがおかしくなれば、自律神経もまた変調をきたすようになるのです。

※松果体は三叉神経の支配も受けています。
 そのためメラトニン不足からくる上記の症状がある場合、
 三叉神経に向けての、三叉神経を調整する、施術を行なってゆくこともあります。

そしてこの松果体は、哲学・宇宙・ヨガといった、スピリチュアルな分野においても、重要な器官と位置付けられており、
その分野からも心身の健康・自律神経の機能を大きく改善させることにもつながると、考えられているのです。

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「我思う、ゆえに我あり」の言葉で有名な哲学者デカルトは、
自らの研究においてこの松果体を「魂のありか」「精神の座」と呼び、
物質世界と精神世界(霊的世界)を結びつける役割を果たしており、
この両者が松果体を通じて相互作用していると考えました。

そしてこのデカルトの説いた説は、
現代のスピリチュアル系の人達が、大きく広がりを見せるようになりました。

「人間は松果体によって、宇宙とつながることが出来る」
「松果体が覚醒すると、人は眠っていた力が引き出されるようになる」
「松果体の活性化させることで、人間は霊的に目覚めてゆく」‥‥etc‥‥etc‥‥
‥‥といった見解を、多くのスピリチュアリスト達が述べ、
そしてその方法について解説を本や動画などで行なっております。

その中には人をだますようなもの、全くの見当違いのようなものもあり、
その真偽に関してはなんとも言えないない面はありますが、
ヨガの世界でもデカルト同様に松果体の存在は重要視されております。
実際に松果体の力で聖者の心境となり、多くの業績を残した方達が、
ヨガ行者の中には数多くおられます。

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ヨガには「クンダリーニ覚醒」という言葉があり、仏教でいうところの「悟り」に
人が向かってゆくときの状態を意味し、神秘体験をもたらすものとされています。
この、クンダリーニ覚醒は、松果体にエネルギーを上昇させることで起こるとされており、
ヨガの実践でも、松果体に意識を向けることは重視しています。

日本にヨガを伝えた中村天風さんは、この松果体を「四畳体」と呼び、
四畳体が「人間の存在」そのものであると定義づけ、
胎児が母体の中で生まれ始める時、一番最初に形成されるのが四畳体だと提唱しました。

このように有名無名その真偽を問わず、大小さまざまなスピリチュアル系の人達が、
松果体の存在をとても重要視しております。

つまり、松果体は脳の奥深くに位置していますが、それ故に脳のあらゆる器官の中で最も重要というのが、
スピリチュアルな世界では主軸のような見解というわけです。
また、額の真ん中・眉間にはチャクラがあり、霊能力が目覚めさせる力がそこにあるとされていますが、
この、額のチャクラと松果体は同一線上に存在しております。
さらには頭のてっぺん、頭頂部の真ん中にもチャクラはあり、
この、宇宙や天界から光を取り込むはたらきがあるというチャクラの場所もまた、松果体の同一線上なのです。

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そのため、松果体の調子が悪くなれば、これらのチャクラ働きも鈍ってしまい、
光が入りにくくなったり、仕事やスポーツ等で実力を発揮できなくなったり、
直感が鈍ったりするようになるのです。
そして、上で述べたようなホルモン、メラトニンの分泌異常も起こるので、
この松果体の異変は、身体全体、精神全体の調子を大きく左右する原因となるのです。

このように松果体は科学的見解からも、霊的な視点からも、自律神経の機能に
大きく関わっていますが、自律神経専門整体院である当院では、
この松果体を自律神経の機能改善の鍵となる器官として、
施術により松果体を活性化させる試みを行なっております。

頭部をソフトなタッチで触れることにより、整体・カイロプラクティックの観点から
松果体の機能を制限させていた頭の骨、筋肉や血流・体液の流れを改善し、
さらには上記のようなスピリチュアル、ヨガからも学びを得たテクニックを施すことにより、
この器官を肉体的にも、精神性においても活性化させ、自律神経を整わせ、
かつ乱れにくくずっと健康を保てる身心へと、導いていきます。